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2008年3月

ちりとてちん~おあとはよろしくなかったようで・・・

先週、放送を終えたNHKの朝の連ドラ「ちりとてちん」、最終回の視聴率は歴代最下位だったとのこと。これまでの最低は「天花」だったそうで、それよりも低いとは。

 個人的な印象では、もっともつまらなかったのはNHK大阪制作の「まんてん」かな。ヒロインが宇宙にまで行ってしまうのは前代未聞。そのヒロイン・宮地真緒の品のない顔立ち(実際、放送後にヌードまがいの下世話な写真集まで出していた)、相手役が藤井隆という、マッタク魅力を感じさせないコンビが主役なうえ、宇宙飛行士が主人公では、見ている側は共感の覚えようがなかった。唯一、元ちとせの主題歌だけがよかったかな。
 同じNHK大阪制作の「やんちゃくれ」もウルフルズの主題歌はよかったし、バブルを主題に据えた心意気は買うが、視聴者の共感を呼ぶドラマにはなり得なかったかな。同じく大阪のバブルをテーマにした、そのものズバリの「バブル」も、ドラマとして現実を昇華し切れてはいなかったが、まだ面白かった。
 NHK大阪が制作する朝の連ドラは、「風見鶏」「鮎のうた」「心はいつもラムネ色」「ふたりっ子」など、ハマればものすごく面白いのだが、一歩間違うと大阪独特の「独りよがり」に終わってしまうものも多く、近年は東京制作が無難な作品で手堅く中ヒットを飛ばしていたのに比べ、イマイチの貧打が続いていた。だが、前回の「芋たこなんきん」と「ちりとてちん」は、ややこれまでより年齢層を上に設定したのか、地味ながらもストーリーが面白かったのだが、今回は残念ながら最低記録を打ち出してしまった。

 しかし、「ちろとてちん」は、近年の連ドラには珍しいほど、新聞や週刊誌のテレビ評やエッセイで、好意的に取り上げられていたと思う。徒然亭4兄弟のファンも多かったようで、報道外でのイベントなどでも、盛り上がりを見せていただけに、視聴率とのギャップには違和感を覚えざるを得ない。ちょっと、イカにも中高年が好きそうな展開を、1週間単位でまとめて流す《手馴れた》脚本には、少々抵抗もあったが、そこが女性層や高齢の男性層の心をつかんだのだろう。また、明らかにヒロイン一家の話よりも、徒然亭一門の話のほうが、圧倒的に面白く、流石は藤本義一の娘、ツボを押さえたホンだなぁ、と寒心いたしました。

 テレビの中の人間は、「マニアには受けても、マス=大衆には受けない作品」「商売にならない作品」と見切っていた人も多かったが、視聴者に対し、そんな風に高をくくっているようでは、地上波のテレビ局の番組は、早々に見限られるのではないか、と心配する今日この頃である。

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船頭不在・先行不安なままでの出発~東国原知事に振り回される「せんたく」の未来はあるのか?

 3月3日、鳴り物入りで宣伝されてきた政策集団「せんたく」と超党派の「せんたく議連」の合同発足式が開かれた。3日の東京新聞では、「こちら特報部」で、「なるか平成の民権運動」と銘打ち、見開き2面をブチ抜いて大々的に取り上げて支援している。この「せんたく」を組織している21世紀臨調という組織には、主な新聞・TV局の幹部や政治部長が参画しているので、大新聞・大マスコミが総じて好意的な報道をしているのは当然なのだが、どうも、そう順風満帆とはいかない感じだ。
 最大の懸念材料は、政策集団「せんたく」に改革派知事として参加している東国原 宮崎県知事のようだ。大方の予想を裏切って、知事当選以降1年以上にわたって高支持率を維持し、TVや雑誌に取り上げられない日はないといわれる東国原知事。21世紀臨調もそこに目をつけ、「せんたく」のアピールキャラとして、参加を呼びかけたのであろうが、政局の思わぬ展開で誤算が生じたようだ。
 ねじれ国会の影響で、道路特定財源の暫定税率延長が政局の焦点となるや、東国原知事知事は、どこのTVに出ても「宮崎に高速道路を!」「道路特定財源は絶対維持!!」と、まるで国土交通省の宣伝塔かと思わせるような、八面六臂の活躍をし始めた。徹底的に民主党との対決姿勢を誇示し、一部報道では、「二階・古賀と手を組んだ」とか「道路族議員以上に国交省の走狗」などと厳しく批判されている。これまで政治改革と政権交代を標榜し、比較的民主党よりのスタンスを取ってきた21世紀臨調にとって、東国原知事の言動は、敵視してきた自民党守旧派のソレそのものなのである。そんな“ねじれ”現象に「せんたく」に参加した知事や有識者、国会議員の中からも、「どうなっているの?」という疑問&批判の声が挙がっている。
 更に、週刊誌やスポーツ紙は、「せんたく」のことを、「東国原新党」のように報じるものだから、仕切り人の北川正恭・前三重県知事は、面白くないらしい。人一倍プライドが高い北川氏だから、新参者のタレント知事が、21世紀臨調の組織を我が物顔でインタビューに答えたり、今までの北川氏の主張を真っ向から否定する「道路族」的な言動には、許せないものを感じるのであろう。「せんたく」参加者からも、東国原知事が主導しているかのように報道されていることに対し、あからさまな不快感を示している人もいて、北川氏は設立呼びかけ人としての面目もつぶされているわけだ。既に北川氏や21世紀臨調サイドが、マスコミの報道にクレームをつけているらしい。さらに一部では、業を煮やした北川氏が、東国原知事を呼びつけ、怒鳴りつけた、という噂もまことしやかにながれている。
 とはいえ、政界再編ごっこにはもう飽き飽きしているマスコミが、「せんたく」に興味も持っているのは、東国原知事が参加しているから、という面があるのも事実。「せんたく」としては、東国原という両刃の剣を、今後、どう扱っていくのか、大きな課題ではある。
 そして、「せんたく」が抱えるアキレス腱はまだあるという。こ1993年の政界再編などの裏で暗躍し、「せんたく」の実務的運営を仕切っている21世紀臨調のスタッフが、離反しているらしい。東国原知事vs北川正恭のゴタゴタの煽りで決別したとか、病気でリタイアしたとか、いろいろな話を聞くが、もし、そのフィクサー的スタッフが「せんたく」からいなくなっているとしたら、今後の政界への仕掛けが成功する確率は非常に低いと思われる。
 予想外に100人を超える国会議員が集まって船出した「せんたく」だが、乗り込んだ人間の思惑はバラバラ。仕切れる船頭不在で、“タレント知事”に主導権を握られるようでは、迷走・沈没するのは必定。「世の中をせんたく申し上げる」前に、参加者の邪まな根性をせんたくし直すほうが先なのではないか。

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